- 原題
- NOVENA Rhapsody for Band
- 作曲
- James Swearingen
- 演奏時間
- 6'00"(スコアに記載)
- グレード
- 易 A - B - C - D - E 難(うらかぜ基準)
- 音源
- 広島ウインドオーケストラ「バンドクラシックライブラリー3」(ブレーン)他
- 楽譜出版社
- C.L.BARNHOUSE COMPANY
「ノヴェナ」とは、キリスト教で言う、いつくしみの祭日の前に行う「九日間の祈り」のこと。2つの鐘の音がこの神秘的な世界へといざない、クラリネット・アルトサックス・フルートの三本がユニゾンで祈りの言葉を神へとささげる。天使が舞い降りて神との対話を神々しく描くオープニングは、クライマックスを迎えるC moll→G durのコードとともに頂点に達し、再び神にささげる祈りの言葉へと続く。
スネアドラムのリズムによって導かれるアグレッシブなAllegro marcatoは祝祭。リズミカルなパーカッションとサックス・ホルンに乗りながら雄大な旋律を展開する木管楽器。トロンボーンは神への感謝を、オープニングの祈りの言葉を用いて奏で、中間部へと向かう。
慈悲深い神の愛の恩恵を奏でるEspressivoは、その愛の深さを、同じ展開を4度用い、そのテンションをB♭durからC durへとあげることで一層強く表現する。
この曲のクライマックスへと向かっていく105小節目からのハーモニーとダイナミクス、121小節目からのテーマの回帰、そして135小節目のMaestosoと続き、トロンボーンによる祈りのテーマから最後のB♭の終局を迎える。
この曲は比較的中学生のコンクールなどでも用いやすい曲です。宗教的な背景とは裏腹に非常に単純かつ美しい曲の構成は、さすがSwearingenといったところ。この曲のすごいところは、簡単に演奏できてしまう譜面の容易さと、簡単には演奏できない背景とをかね合わせているところでしょう。演奏の際はかなり曲を作りこまないと、ただ簡単に並べただけの駄作になってしまいます。技術的な面をクリアできた中高生などに、音楽面での指導をするときに用いたい一曲です。